Dave Pelz’s Green Reading-2

前回のGreen Readingの記事で紹介した、「プロを含めほとんどのゴルファーは、本来狙うべきポイントである”True Break Point”から、1/3程度にしか曲がりを予想しない。構える方向やストロークを潜在意識が操作して足りない分を補い、偶然が重なってカップインしているだけなのだ」という話の続きです。

なぜ1/3のところにしか予想できないのか?ペルツ博士もその理由がしばらくは分かりませんでした。傾斜を調節できるボードの上でボールを転がす実験を繰り返した結果、なぜ1/3なのか?が判明したそう。

答えは、「True Break Pointは、目に見えないから」。

詳細はこうです。

博士自身、True Break Pointに向かってパットしたら、ボールはしばらくAim Line(下図の青い線=狙ったライン)上を行き、ボールの転がりが弱まるにつれ、傾斜に負けて低いほうへ垂れて行く、と思っていたそうです。こんな感じ。私もそう思ってました!

ところが実際はそうではなくて、パットした瞬間からボールは低いほうへ転がり始めるので、True Break Pointを狙って打っても、Aim Line上にボールが乗っている時間はごくわずかで、ストロークしてからゴルファーがボールを目で追うまでにAim Lineからは外れてしまいます。

カップインするのにちょうどいい強さで、True Break Pointに向かってパットした場合、打った瞬間からボールは重力に負けて低いほうへ垂れて行きます。ボールの描く曲線の一番高いところ(Visible Apex=⚫)は、ちょうどTrue Break Pointから1/3ぐらいのところにあります。ゴルファーはボールの転がりを正しくイメージしてはいるのですが、狙い所をVisible Apexにしてしまうのが、間違い。Visible Apexにボールを通そうと思ったら、ほんとはその3倍も高いところを狙わないとダメなのです。
つまり、目に見えるのはボールが実際に描く曲線(Visible line)だけで、「True Break Pointは目に見えない」のです。

ちゃんと狙ったつもりなのに、予想に反して低いほう(weak side)ばかりにミスるので、ゴルファーは次第に強めに打って曲がりを少なくしようとし、さらに無意識にアライメントとストロークを調整するようになっていく…。ああああああ悪のスパイラル。

ウチヒシガレている場合ではありません。これを読んで自分が抱えて来た20年間の苦悩がよく理解できました。私の場合、とくにショートパット、入らないときの現象は次の2つ。

1)自分としてはちょうどいい強さで上手くパットした感触があるのに、ボールは狙ったポイントより低いところを通り、weak sideにミスる。インパクトでフェースを開いたのか、アウトサイドインに振ったのか悩み始め、だんだんストロークに自信がなくなって行く。

2)狙ったところをボールが通りさえすれば入ると思い、強く打ったりわざとそのライン上にボールが乗るようにストロークを調整して、高いほう(strong side)にミスる。

分かった。ようく分かった。別に打ち方が悪かったわけじゃなかった。信じた強さで3倍のところを狙えば、思ったところをボールは通るのね。

ほんと面白い。さらに読み進めます!

 

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